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インド人のおじさんが織りなす手織り生地

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今でこそ、「このバッグ、手織りなんですっ!」って、熱っぽく話すわたしですが、
何を隠そう、初め聞いた時は“ふーん”くらいの薄い反応でした。(笑)

織機なんて見たことがなかったし、
手間がかかるものなんだなぁくらいにしか思っていなかったのです…

ネパールで選べる資材、生地は、そんなに多くはありません。
むしろ皆無に近く、いつも四苦八苦してモノづくりをしている私たち。

探してもないなら、生み出すしかない。

そう。いつも私たちが口にしている、
“なんにもないけど、なんでもある”は、ここから来ています(笑)

そんなチームエナクアムにとって、
インド人のおじさんとの出会いは、まさに、新たなモノづくりの扉が開いた瞬間でした。

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普段は人懐っこくて、お茶目なおじさんですが、
ひとたび相棒(織機)の前に座れば、何時間でもリズム良く音が響きます。

”トントン” ”トントン”

縦糸と横糸をただひたすらに交差させて織り上げる。
一見地味に聞こえるのですが、実は、熟練の技で誰にでも出来るわけではありません。
(しかも、ネパールに現存するジャガード織りが出来る数少ない織機なんだとか!)

高い技術とチャレンジ精神も持ち合わせるおじさんはすごい!

時にはロープ、時には裂いた生地、もう織り込めないものはないんじゃないかと思うほど、
とてもアグレッシブに、私たちのアイデアを果敢に織り込んでくれます。

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世界広しとは言え、こんな人にはそうそう出会えない。
だって、新しいことをやりたがらない人が多いし、私たちのこだわりが強すぎて・・・
だいたい嫌がられちゃう。(笑)

人の手は機械ではないから…

たまに力が強かったり弱かったり、おじさんの機嫌が良かったり悪かったり(笑)
オリジナリティ溢れる表情に仕上がるのはそのためです。

こうして生地に魂が込められ、私たちのバッグへと姿を変え、
個性が混ざり合い、織り合いながら、新しく生まれ変わっていくのです。

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その名は、ホールニッティングビッグバッグ。

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若い頃、お洒落はガマンだと思っていた。
痛かろうが、窮屈だろうが、使いにくかろうが、とにかく“かわいい至上主義”。
それに適応できるだけの体力や気持ちの余裕があったのだと思う。

が、いつからか実用性を求め、自分の“快”を大切にするようになり、
その結果、今では、まだかまだかと来ない出番を待ち続けるアイテムが、
クローゼットを占領している。

バッグも着替えよう。

おかげで、使うものは慎重に選ぶようになった。
購入だけではない、使用する場面でも、だ。これが大人になるってことなのかな。
そんなわけで、わたしはバッグもお洋服と同じく、頻繁に着替える。

オンもオフも、自社のバッグを使うことの多いわたし。
特に、営業に行くときのバッグ選びは非常に大切にしている。
セレクト次第では、その日一日のパフォーマンスに大きく影響するのだから。
(一日、歩きっぱなしになるからね。)

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お眼鏡に適った“ホールニッティングビッグバッグ”!

ペーパーヤーンで作られたこのバッグは、その名の通り、ザックリ手編みの大き目さん。
ペーパー(紙)ヤーン(糸)って、実は耐水性があって、
吸汗性や調湿性まであるという何とも頼もしい素材なのをご存じだろうか?
しかも、もとは紙だからすごく軽いのに、繰り返し使える丈夫さまで持っているなんて、
神だ!紙なのだ!。。。

肩掛け+軽い+大容量

大き目バッグを購入する際に、兼ね備えていてくれると嬉しいのが、しっかり肩掛け。
それは、やはり、実用的でとても重宝するポイントになる。
ゆったりデザインされたレザーのハンドルは、ジャケットを着ても余裕の合格点。

そして、軽い素材で出来ているのだから、当然、バッグも軽い。その上、大容量。
となれば、大入り御免!が決定することになる。
パソコンに、ノートに、手回り品に…どんどん参加メンバーが増えていく。
このバッグの本領発揮の瞬間だ。

洗いたい。どうしても洗いたい。

これは、もうどうしようもない衝動で制御しがたく、いつも悶々としているのだが、
わたしはどうやら、なんでも洗いたくなってしまう性分らしい。

今回の相手は紙。しかもハンドルはレザー。
デザイナーの悲鳴が聞こえる…気がする。
メーカーからすると、絶対にやめてほしい。当然、お客様には洗えないとお伝えしている。

でも洗ってみたいんだもの。どんなことになろうとも。ええ。自己責任です。
そんな葛藤を抱え、洗濯機へ、”えいっ”と投げ入れた。

結果、色落ちはしたものの、多少の型崩れ程度。(乾けば色落ちも気にならない)
ペーパーヤーンの丈夫さが証明されることに。
やっぱり、やってみないとわからないね!何事も。

ここまでのポテンシャルを秘めたバッグだったなんて!トータルバランス最高。
相棒として、今後とも末永く宜しくお願いします。ペコリ。

洗濯したビッグバッグ。
うん、まだまだ使える!
↓ ↓ ↓
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カタログはこうして作られる

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エナクアムがお客様に商品をご提案するにあたり、欠かせないもの。
そのひとつが商品カタログ。これがないと始まらない、とても大切なものです。

だから、気合を入れて作るんだけど、これがもうなんというか…
とてつもない重労働でして…

作成は、春夏、秋冬とシーズン毎に新作を発表するのに合わせ、年に二回。
年々、体力の衰えを感じつつ、もはや、根性だけで撮影に臨んでいるチームエナクアムです。

表紙からは見えない、撮影の裏側

今でこそ、スタジオを借りて、モデルさんにお願いして、撮影をしているわたしたち。

でも、昔は違った。スタジオなんて借りられないから、
自転車のカゴにたくさんの商品を積んで撮影スポットを探す。

雰囲気のいいお店の軒先を拝借したり(これ、借景違いだな。笑。)
お茶しに入ったお店で撮影させてもらったり、
とにかく、どうやって撮影場所を確保するかが一番の課題。

おかげで、今でも街を歩く時は、
「あ。ここ撮影に使えそう」「この場所は表紙向きだな」とか、
そんなことばっかりチェックするのが癖になっています。

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モデルはもちろん、自分たち。カメラマンも自分たち。

「顔、怖い…笑って!」
「姿勢っ!」
「動いてーーー」

何度やってもカチンコチン。へっぽこモデルが降臨する瞬間に何度立ち会ったことか。
それなのに、当の本人は表情もポージングもパーフェクトと思い込んでしまう謎…
脳内では颯爽と走れるのに、実際は足がもつれる運動会のお父さんと同じ現象です。(笑)

でもね、気が付くんです。写真を見て絶句するんです。想像とは別人の自分に。
お願い、フォトショ様!って何度叫んだことか!

その膨大な量の中から、奇跡の一枚を引っ張り出す作業は途方もない。
でも、たまに究極の一枚が見つかったりもして、
事務所にはいつもクスクス笑い声が響く、少しあったかい時間だったりもします。

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何役でもこなす

今、撮影場所が変わって、モデルさんが来てくれて、カメラマンさんが助けてくれて、
昔の状況とは少し変わりました。

衣装を用意して(ただの私物だけど)スタイリングして、その横で撮影補助に入りつつ、
たまに自分たちもモデルに駆り出される、かと思えば、
“風が欲しい”の一言に扇風機を持って走り、てんやわんや。

終わるころには、スタッフ全員の魂が宙に漂っているという現象は、昔も今も変わりません。

こうして出来上がったカタログを片手に、いざ商談へ。
自分たちも登場するカタログを持って、自分たちで営業に行く。
なかなか面白い。でも、何役であろうと遂行するのがチームエナクアムの鉄則。
少数精鋭だものね。

もうすぐ、また、その時期がやってきます。
よし、がんばろう。

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もこもこ

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Ena Kuamの定番

冬になると大活躍するフェルトアイテム。
エナクアムでは、ブランド立ち上げ以来、ずーーーっとフェルトアイテムを作っています。

フェルト作りは本当に難しい!!
毎年毎年、色んな課題に直面します。

今回、久しぶりにルームシューズを作りました。
このルームシューズ、もちろんウール100%だからあったかいのは当たり前!
さらに、靴底にはスウェード革を縫い上げているので、滑り止め効果も抜群!
熱を逃がさないウールの特性を利用し、床から届くヒンヤリをカットしてくれます。


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サイズは、だいたい23㎝~24㎝くらい。
「23,5cmの人がモコモコ靴下を履いた」状態を想定して、何度も試作を繰り返しました。
工場の人も、いやになるほど。
私たちもだんだん、いやになるほど。

バッグと違って、サイズがとても重要な履き物。
いつもなら許されるちょっとしたサイズの差異が、ほんとうに致命的で、足が入らなかったり、
モコモコ靴下を履くと、すっごく小さかったり。
かといって突然メンズサイズ並みになったり。

何回やっても上手くいかない。
サンプル段階ではすっごく調子良かったのに。
なんでやっ!

私たちは、量産に入る前に、必ずプロトサンプルを作製します。
サンプルでかなり修正を入れるため、量産前はあまり大きな問題は発生しないことが多いのですが。
今回ばかりは、何をやっても上手くいきませんでした。

一から問題を見直し!!

こういうのって大切ですね。
靴型のサイズを変えました。
すると、うまくサイズが揃うようになりました。


突然うまくいくこともある

あんなにダメだったのに、
何やってもダメだったのに、

突然、水を得た魚のように、うまくいきました。

なぜだろう。
この靴型はずーーっと使ってきたものだし、これでルームシューズも作ってたし、
一体何がどうなってるんだか。
こういう時はロジカルに考えないで、さらっと流した方が良さそうだわ。


それにしても、良い仕上がり。
しっかりとこねられたウールは、ぎゅっと凝縮し、温かみが倍増!
スウェードの縫付けも、申し分なし!

こうやって出来上がったルームシューズ。
日本列島の突然の寒波に注文が殺到しています。
もうほとんど数がないのだけど。
嬉しい悲鳴ですね。

工場のみなさん、ありがとう!


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18AKU012 ルームシューズ
イエロー・ピンク・ネイビー・ナチュラル・ブラウン・グレー
サイズフリー(レディース) 4600円+税




Ena Kuamの手づくり

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手づくり力を考える

Ena Kuamのモノ作りの基本!
Yes, Hand made!
はい、ほとんどハンドメイドで作っています。

何でもかんでも手作りがいいとは思っていないのですが、
ちょっとへんぴな所でモノ作りをするためには、やっぱり人の手の力を借りて、
手づくり力を高めないといけません。

え?手づくり力!?

そう、人間力と同じ、マンパワーです。
マンパワーがなければ、何も生まれてこないエナクアムなのです。

フェルトもニットも織物も、プリントや染色や縫付けまで、
たくさんの人の力を借りて、一つの商品が完成します。
どこかで誰かがさぼったり、手を抜いたり、あくびをしていたりすると、
一気にクオリティが下がってしまいます。
だから、一人一人の手づくり力は、とても大切。

ほんのちょっとの力の入れ具合で、ニットの編地はこうも変わるのか!
フェルト化させるのに何回ごしごししたの?風合いが違う!
とか、些細なこと。
全て些細なことだから、なかなか現地の人には違いが理解できない。
でも上がってきた商品を見ると、全く違う!


クオリティーコントロール、生産管理とかなんとかっていうけど、
要するに、何度でも伝える!
これが、とてもとても大切なこと。

そして、この手づくり力を大集結させたのが「ケーブルシリーズ」



どどーーーーん!!

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Ena Kuamの大ヒットシリーズ「ケーブルニット」は、手編みとフェルトの真骨頂。
今ある全ての手づくり力を最大限に活かして作りました。

フェルトも手作り、ニットも手作り。
このシリーズを量産化できたことで、手づくり力が飛躍的にアップ!
現地と一体になったからこそ、成功しました。

二人三脚、何事も。



編んでいるところ



世界中の女性がつくっている

ニットは、Ena Kuamにかかせないデザインのエレメント。

編地によっては、途端におばーちゃんっぽくなっちゃうのがニットの不思議。
きっとみなさんのクローゼットに眠ってる、
何かこのセーターおばーちゃんっぽいんだよなぁってやつ。
あれ、着こなしではカバーできない難しさがあるよねぇ。

そして我々、チーム・エナクアムは、編み物なんて一切できないド素人集団。
なのに、ニットはかかせないって、無謀すぎる。

しかし、無謀なことへ果敢に攻め込むチャレンジャー精神を持つ我々は、
世界中で編まれているニットを、日々取り入れています。

なぜならば、ニットはとても汎用性が高いからなのです。
世界中の女性が、趣味として仕事として編み物をしているのです。
それはそれはとってもへんぴな所に住んでる女性達だって、編み物をしています。
インテリアの飾りなんて、お手の物。
小さなお人形や、センタークロスや、ブランケットまで、何でも編み物で作っています。



自然災害や戦争のこと


この世界中の女性たちが愛してやまないニットをデザインに取り入れて量産化する。
これは、エナクアムの一つのミッションでもあります。
女性たちとお仕事するって、楽しいからね!

で、その女性達の住んでる地域は、たいてい不安定だったりする。

だから例え量産化が成功したとしても、情勢のせいで、
突然、現地入りすることさえ難しくなったり、
突然、ガソリンの供給がストップして、移動手段を失ったり、
わたしたちの力では解決できない何かが、
本当に突然起こったりします。

そんな時、ニットであれば、ちょっと離れたどこかの地域に行って、
これ作れる?って聞くと、
たいてい誰かが作れたりするものなんです。
例え、国を変えなくてはならない事態が起こったとしても、
また違う国の女性に、これ作れる?って聞いて回ると、
すぐに多くの編み手さんを見つけることができます。



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クラフトマンシップとかじゃない

Ena Kuamの考える手づくり力。
それは、きっとクラフトマンシップなんかじゃない。
職人さんが何十年も修行して作り出す・・なんていう世界観ではないんです。
その辺でおしゃべりしているおばちゃんが、ひとたび棒針を握れば、
きりっと編み物をしてくれる。
何十枚作ってもそれがブレない。
そういう手づくり力。

もちろん、職人さんにしか出せないあの世界観は、個人的に大好きなんですが、
エナクアムに必要なのは、女性たちの明るさの中で作り出す手づくり。
ただ寡黙に、黙々と、道具から作って、なんてことはできないのです。
嬉々とした中で、できる手づくりを活かす。
その組み合わせが、エナクアムのデザインのベースになり、
大きなパーツになり、
エナクアムそのものになっているのです。


Peace is a big love!


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管理人:Ena Kuam/エナ クアム

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Ena Kuamが考えるヒトと地球と素材にちなんだコラムです。
Ena Kuamが大切にしていること、
たくさんお届けしていきます。

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